いつから日本の苺は年末からが旬になったのか
お正月ムードが払拭されつつある今日この頃、
テレビや雑誌のグルメ特集や、SNSに代表されるよなネットのあれこれなどなどで
話題に上がるスィーツ関連のネタといや。
イチゴフェアだの苺特集だの、今が食べごろ○○苺だのと、
あの真っ赤で愛らしい、
ちょっぴり酸っぱい、でも甘くて瑞々しいイチゴが
何かと注目されつつあって。
「今時は一年中ある果物の味でもあるがな。」
「だからそれは、アイスのフレーバーとかだろ？」
あと、ケーキのトッピングに付きものだからで、
冗談抜きに毎月22日は“ショートケーキの日”だそうな。
「…そのココロは？」
「上に イチゴ(15日)が載っているからだってさvv」
座布団をどうぞ…じゃあなくて。
日本の年末といやの クリスマスに付きもの、
クリスマスケーキへの需要に伴い、
冬場に当然顔で出回るようになってもうどのくらいになるものか。
クリスマスケーキといや、
今でこそ生クリームのが定番なれど
出始めはバタークリームのべたっと重いのが主流だった。
それが、製菓業界の創意工夫から、
新鮮生クリームにフワフワスポンジのケーキが庶民の手元にまで降臨し、
そんなケーキを彩る高級果実だったイチゴも、
農家さんの努力とハウス栽培技術の進化により、
本来の旬ではないのに何とか需要に追いつく供給が可能となって。
「ホントの旬の4月5月には、むしろもう出回ってねぇもんな。」
本来の旬ならではな露地ものが出回る頃合いだというに、
そういう栽培だと却って採算が合ってはないものか、
あんまり店頭では見かけなくなっているような。
「何だなんだ？ そんな柄にもない話を持ち出して。」
さすがにもう3学期も始まっており、
会社員の皆様のみならず、学生さんも児童の皆さんも
通常運転へと生活のリズムも戻りつつあって。
それへ合わせて、マンション内のPC教室も始まっていて、
指導講師のアルバイトをこなすルフィさんも、今週からお務めが始まっておいで。
とはいえ、まだまだ何かにつけて正月行事も顔を出し、
先週は“七草粥”だったのでと、チーズ風味のリゾットを頑張ってみた奥様だったし。
今日は今日で、鏡開きなのでと餅入りぜんざいを、
夕食後のデザート代わり、
缶のハイボールを手にリビングへ移動した旦那様の前へ
黒塗りの椀をことりと置きつつ、
だっていうのにそんな話を振ってきた彼だったものだから。
微妙に世風をどうこう言いたそうな話じゃないかよと、
それへと付き合うべく、
ちょっと背中を伸ばしかかった 大きなのっぽのご亭主だったが、
「うん、サンジがさ、
南半球のバイヤーから、
日本の良品がそんなとんでもない時期に出回るのは
詐欺だとかどうとかぼやかれるって言っててさ。」
「…ほほぅ。」
そういや、このルフィさん。
一時期お世話になってた
経営コンサルタントさんのお手伝いをしていて、
世界を販路にするほどの規模の市場で活躍中の
その道の一線級のお人なので、
時としてそんなグローバルなことも話題になるのだろう。
旦那様には縁起物だからという形だけの扱いか小さめの椀にしたが、
自分にはラーメン用の丼で用意したビッグなぜんざいを、
ふうふうと息吹きかけて冷ましつつ、
お膝へ抱えて食べ始めるのへ、
「それだったら俺らの社内でも随分と前から話題に上がってるけどな。」
忘れちゃいませんか、俺の勤め先も結構大きい商社なんですがと言いたいか、
そのっくらいは知ってたぞと
張り合いたいよな言いようを返してきたけれど。
「でも、果物だの生で食べる野菜だの、
新鮮青果の日本からの輸出は最近の話じゃんか。」
「う…。」
只の連絡員じゃあございません。
そういう世情もちゃんと把握してのお手伝いですということか、
ちょいと斜めに構えての視線を寄越しつつ、
こっちも受けて立った奥方だったものの、
「あちちち……。」
程よく焼いた角餅の端っこをおっかなびっくり齧ったそのまま、
まだちょっと熱かったか、幼いお顔をしかめたものだから。
「ほら、丼 貸しな。」
「うう…。」
口も熱いし手元も熱いと、
ルフィが慌てかかるのへ的確な助け舟を差し伸べる。
ムキになるところが可愛いと思わせといて、
でも、頼りにもなるハイパーな旦那様なのを
“明日サンジに自慢してやろうvv///////”
ちょっと大人ぶって見せたぞ、どーだ♪が満たされたので、
そっちはもういいらしい、相変わらず天真爛漫な奥方。
丁寧にふうふうして冷ましてもらったお餅、
あ〜んと食べさせてもらい、
申し分なくご満悦な一幕になったようでございますvv
〜Fine〜 17.01.11.
＊仕事始めからこっち、怒涛の作業でPCにあまり触れませんで。
今時分にやっとお正月らしい話を書けました。
そういやお雑煮で食べただけだな、今年のお餅…。
 *めるふぉvv
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